世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2016年3月21日

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日本は非核三原則を見直すべきか

 核兵器については、日本に撃ちこまれるのを防ぐのが一番重要で、非核三原則も「持たず、作らず、撃ちこませず」とすべきで、「持ち込ませず」などと言って、米国の核抑止力を弱めることに力点を置くのには大きな疑問があります。韓国が時折米国の戦術核の韓半島への再配備の問題を提起しているのは、核持ち込みを拒否する日本の立場より安全保障政策としてはずっと筋が通っています。冷戦時代、ソ連がSS20ミサイルを配備した時に、時の西独首相シュミットは「米国の安全保障と欧州の安全保障が切り離される」として、西独へのパーシングⅡの配備を米国に強く要求しましたが、韓国の戦術核配備要請も同じ論理です。北が対米攻撃力を確実に持った時には、これは特に重要になります。今回の長距離ミサイル発射実験はその意味で重要です。

 中国は北の安定を重視し、制裁に慎重ですが、中国がそういう姿勢をとれば損をすることを示すことが重要です。韓国へのTHAADミサイル防衛の配備はそういう効果があるでしょうから、是非実施すべきです。日本が非核三原則の見直しを示唆することも中国に真剣な対北政策を考えさせる刺激にはなるでしょう。

 金正恩は国内での粛清など平気で人殺しをする危険人物です。こういう人が核、ミサイルを持っていることに、我々はもっと危機感を持たねばなりません。

  
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