2024年11月22日(金)

WEDGE REPORT

2016年3月24日

 ただし、今後の宇宙開発競争は厳しい。スペースXが目指す再利用ロケットの着地にすでに成功している、アマゾンCEOジェフ・ベゾス氏の「ブルー・オリジン」の存在は大きい。

マスク氏の最大のライバルはアマゾン・べゾス氏

 ベゾス氏とマスク氏の間にはかなりのライバル意識があるようで、昨年末スペースXが初めてロケット着地を成功させた際、ベゾス氏はツイッターで「おめでとう。ようこそ『クラブ』に」と皮肉った。これに対しマスク氏は「だけど『宇宙』と『大気圏外軌道』の差を明確にしておかないとね」とつぶやき返した。

 ベゾス氏が目指すのは個人の宇宙旅行であり、ブルー・オリジンは「大気圏外に出て宇宙を飛び、戻ってきた」だけ。しかしスペースXは「衛星を軌道上に乗せる」作業を終えての帰還だ、とマスク氏は強調したのだ。これに続き、マスク氏はツイッターで「宇宙に飛び出すだけならスピードはマッハ3、GTO軌道に到達するにはマッハ30が必要、それに必要なエネルギーはその二乗で、宇宙に行くだけなら9ユニット、軌道では900ユニット必要なんだ」と説明した。

 どちらも業界の風雲児ではあるが、このような型破りな人間が切磋琢磨することで、宇宙事業も飛躍的に発展するのかもしれない。

  
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