2022年8月18日(木)

サムライ弁護士の一刀両断

2016年4月14日

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河本秀介 (かわもと・しゅうすけ)

弁護士

敬和綜合法律事務所所属。東京大学卒業後、三菱重工業での勤務経験を経て、2007年に弁護士登録。以後、会社関係訴訟、企業経営への助言、株主総会指導、M&Aアドバイスなど、コーポレート分野を中心に、幅広い内容の業務を遂行している。

5. 曖昧さを残すルール

 おそらく、LINE社としては、関東財務局の指摘に対して、「宝箱の鍵」は、金銭を支払って買ってもらうものでもなく、商品の購入などに使われるものでもないので、「前払式支払手段ではない」と反論しているのではないかと推測されます。

 これに対して関東財務局がどのような判断を示すのかは分かりません。しかし、ひとつ言えることには、資金決済法による「前払式支払手段」の定義が、必ずしも現状のインターネットビジネスの実態に即したものではなく、法解釈に曖昧な部分を残すものであったことは否めないように思われます。

 資金決済法は、今後も、インターネット上のビジネスにおいて、利用者の保護と利便性の促進の両面で不可欠の役割を果たすと思われますので、明確なルール作りがより一層重要になるはずです。根本的な解決には、法律を改正し、規制の枠組みをいま一度明確化することが望まれるように思います。

  
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