2024年4月27日(土)

古希バックパッカー海外放浪記

2016年10月9日

教会のチャペル、石造りの素朴な装飾。巡礼女子が祈りを捧げている(肩を出すのはお作法違反ですが)

ヒートアップする歴史認識議論

山の上の中世の修道院の廃墟

 日本が戦後一貫して平和国家として歩んできたことなどを説明したが火に油である。「アベは強引に改憲を推進している。日本政府は歴史を反省していない」とヒートアップして断定口調でせまる。「あなたも知っているでしょう。日本の軍隊が朝鮮を占領して35年間不法に支配して、その間に何十万人もの無実の民衆を虐殺した歴史的事実を!」と激高する。

 私は学生たちが徹底した反日教育のため間違った歴史認識を語っていることに対して誤謬を指摘するべきと咄嗟に判断。

ビジャフランカ・デ・ビエルソの大聖堂。右奥に巡礼者宿泊施設がある

 「当時朝鮮は日本の領土だったのだから軍隊が無実の民衆を殺すことはあり得ないし、事実に反する。一部の朝鮮人が叛乱を企てたので警察が逮捕して当時の法律に基づいて叛乱罪で処刑したことはあった。何十万人も虐殺したというのは根拠がない」

 さらに「植民地で叛乱を起こせば逮捕して処刑するのは20世紀ではどこの植民地でも一般的なことだった」と努めて冷静に彼らが理解できるように言葉を区切りながら反論した。

 すかさず「xxx事件で○万人、□□デモで△万人、○○騒動で万人……」と一人が顔面を紅潮させ早口でしゃべりまくる。ほとんど固有名詞や数字が聞き取れない。もう一人が興奮して立ち上がって「やっぱり日本人(ジャパニーズ)は軍国主義者だ。あんたも何も反省していない。歴史を都合のいいように捏造(make up)している」と感情を抑えきれず叫びながら私を指さして睨み付ける。


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