2024年11月26日(火)

ペコペコ・サラリーマン哲学

2010年3月1日

 1952年に衆議院議員となった福田赳夫さんは、1976年に総理大臣になりました。1984年に小林周蔵元社長のお通夜・葬儀が、東京・芝の青松寺で執り行われたときには、両手を合わせる福田赳夫元総理の姿がありました。何人かの信越化学OBのお話によると、福田赳夫さんは自分が不遇のときに見返りなどは一切求めないで手を差しのべてくれた小坂順造さんに、心から感謝しておられた、とのことです。

人生は「たまたま」の連続

 「出たとこ勝負」でモラトリアムを打ち出した亀井君(はじめのニュースにあるように、亀井君のモラトリアムは、確実に一部は実行されて、経済の下支えをしています)。そして、「出たとこ勝負」で手をさしのべた両角校長先生、蒲島知事のハドソン先生、小坂順造元社長。このように書いてみて、やはり、しょせん人生は「たまたま」の連続だから、一つひとつ「出たとこ勝負」で、地道に気持ちを楽にして一歩一歩前に進むのがいいと思います。何もしないより、何かひとつやってみることが大切であると思います。

 最後に、私が「出たとこ勝負」で1年半、毎日電車の中で往復3時間半の時間を使って書いた、私の115冊目の本をおこがましくも紹介させてください。

『日本型「経理・財務」事典』(金児昭著、税務経理協会)

 それは『日本型「経理・財務」事典』といいます。毎日思いついた経理・財務の事柄や用語を、その場の「出たとこ勝負」で書き続け、あいうえお順とABC順に並べるという繰返しをする最中に、また書くべき事柄や用語を思いつき書く・・・という小さな「出たとこ勝負」の行動を何千べん、何万べん繰り返して試行錯誤していくうちに、一人で事典を書きあげることができました。こんなに幸せなことはないと、2010年2月1日の発売日に思いました。

 この本のきっかけは、1年半前に(株)税務経理協会の大坪嘉春社長から「経理・財務の事典をお一人で書いてほしい」とのご依頼を受けたことです。「経理・財務」は1989年の私の造語であったので、このご依頼はとても嬉しく、一も二もなくお引き受けました。私にとっては「たまたまの嬉しさの中で、よーし、出たとこ勝負で書いてみるぞ!」という気持ちで書いた「読みもの事典です」。本屋さんでぜひ一度手にとってみていただければ幸甚です。

 

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