偶然か必然か、電車に関する炎上が2件続いた。萌えキャラ化した駅乃みちかと、東急電鉄の車内マナーに関するCMだ。
スカートが“透けていた”駅乃みちか
大炎上したのが、東京メトロが公開した「駅乃みちか」の萌え化イラスト。もともと駅乃みちかは、2013年から公式キャラクターとして定着していたが、オリジナルのイラストは素朴なサザエさん風イラストだった。これが今回、トミーテックとのコラボで萌え化してリニューアルされることとなり、ニュースサイトで紹介されたのを機に炎上した。
オリジナルでも下がり眉で頬の赤いみちかさんだが、萌え化イラストではこの困り顔がさらに強調され、悩まし気な表情となっている。立ち姿もくねくねと身をよじり、どことなく頼りない雰囲気。さらに非難を集めたのは、スカートの陰影が特徴的で、まるで太ももと下着が透けているように見えたことだった。萌え化だけであればまだしも、スカートが透けて見えるデザインはさすがに驚きと反発を誘い、東京メトロとトミーテックはスカートの部分を修正した。
トミーテックの公式サイト「鉄道むすめ~鉄道制服コレクション~」(http://tetsudou-musume.net/)を見ると、この鉄道むすめシリーズでは、全国各地の駅や鉄道にちなんだ女性キャラクターが存在することがわかる。駅乃みちかは「E04」とナンバリングされており、東京メトロのサービスマネージャーという設定だが、その前後にいるのは、「E03 栗橋あかな」(東武商事株式会社/スペーシア社内販売員)、「A01 八戸ときえ」(青い森鉄道株式会社/駅員)。イラストレーターのスキルがアップしたのか、それとも深い思い入れがあったのか、どことなく子どもっぽく見える他のキャラクターに比べて、駅乃みちかの表情が妙に生々しく感じられる。
ツイッター上では、どのように描けば批判されなかったのかの検証や、そもそも萌え絵は人によって好き嫌いの差が大きいので、公共機関が採用するのはふさわしくないのではないかといった意見もあった。
「鉄道むすめ」シリーズはこれまで一部のコレクターにしか知られておらず、そこで炎上することはなかった。今回、オリジナルの駅乃みちかが認知度が高かったこと、そしてニュースサイトで報じられ多くの人の目に触れたことが炎上のきっかけだ。「のうりん」ポスターや碧志摩メグの前例もあるように、萌えキャラを安易に表に出し過ぎるのは注意が必要だろう。