したたか者の流儀

2017年1月1日

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 経済成長はとっくの昔に止まりデフレムードが長く続く中に、予定調和型の人事や展開に国民は社会にも会社にも、しびれを切らしている。そんな場合、ヒステリックな行動に出るのが常だ。本来、器でない人が破れかぶれの期待でトップになってしまう。

 昭和の初年に、文武両道の軍人の優等生で岩波茂雄とも親しかった日本陸軍大幹部・永田鉄山が惨殺され、最後には東條が出てくることになる。東條は劣等生ではないが、生真面目過ぎたのであろうか。英国のチャーチルは士官学校では、劣等生だが政治家としては超一流となったが、劣等生を選べばよいというわけでもないのが悩みだ。

数百万円を咎めて、数十億円の選挙

 特に個人的に好意はなかったが、せいぜい数百万円をくすねたとして知事を追い出し、溜飲を下げ数十億円もの選挙費用を支払うのも本末転倒だろう。

 火事場で座して死を待つよりとばかり、手に取ったものをもって逃げたら枕だったという愚かさと同様、起死回生を狙って選んだ力のあるリーダーと思ったところ、食わせものということも起きてくるだろう。

 食料自給率や食糧安保がいわれながら、実際には農業従事者の平均年令は既に法定老人に近い。従事者数も、たとえが適切か自信はないが、米国で刑務所の服役者総数が200万といわれる時代に、その数よりも小さい人員で我が国の農業を支えているのだ。

 日本女性だけをランダムに選ぶと二分の一の確率で50歳以上だそうだ。男女合わせても50歳に近づいている。

 高齢者の自動車事故が多かったが、事故が多いのではなく高齢者自体が多いのだ。現在日本人の8人に一人が80歳以上とのこと。ある老人ドライバー曰く、「今日は逆走がバカに多いな」

 あと数十年で、人類が作ったAIやロボットが人類を凌駕するようになるとのことだ。これこそが究極の主客転倒であろう。

 新年、2017年は、その前哨戦が賑々しく、そしてまがまがしく始まる年となろう。そんな時代にも処方箋はある。鉄は熱いうちに打てというが、小学校でも読書や討論の能力強化に期待したい。フランスでの学校教育を垣間見た経験がある。かの国でテレビインタビューがあっても、直ちに通行人が実のあることを発言するのに驚かされる。政治家たるや紙も見ずに何時間でも深い議論ができるのが普通だ。

 小学校教育を充実させることが、国家百年の計と思うがいかがであろう。小声で、大学の先生より高い給与にしてはどうだろうか。実現には少し待ってほしいが。
 
 2017年は主客転倒時代に本格突入の年となろう。

  
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