WEDGE REPORT

2017年1月16日

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楽観論萎むプーチン政権

 一方のプーチン氏周辺のトランプ政権に対する期待と楽観論は急速に萎みつつあるようだ。ティラーソン国務長官やマティス国防長官らがロシアへの厳しい警戒感を表明したからだが、プーチン政権が米国との関係改善で獲得を目指しているのはクリミア併合などに伴う欧米の対ロ制裁の解除だ。

 プーチン氏周辺はその見返りとして、トランプ氏がロシアから勝利を獲得したと誇示できるような成果を挙げさせることが不可欠ではないかとの考えに傾いているといわれる。米紙によると、そのオプションの1つはロシアが北朝鮮に圧力を掛けて核・ミサイル開発をやめさせ、トランプ氏の手柄にさせることだが、容易ではないだろう。

 しかし問題は、トランプ政権がロシアからの助けが必要と思っている以上に、ロシアが米国からの助けを必要としていることだ。トランプ氏をだましだまし首脳会談にまでなんとか持って行くというのがプーチン氏の当面の戦略ではないだろうか。

 取り沙汰されているトランプ氏のわいせつ行為が「まったくのでっち上げ」(同氏)なのか、真実なのか、その真偽は不明だが、「売春婦による放尿行為」など相当下品な情報が含まれている。ロシアにとってもこうした情報が暴露されたことはかえってトランプ氏側にブレーキがかかりかねず、マイナスだ。今回のスキャンダル報道で一番頭を抱えているのは実はプーチン氏なのかもしれない。

  
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