地域ぐるみで〝キャンプ・ビジネス〟に取り組む
宮崎市には、このようなキャンプに関わる事業を推進する公益財団法人・宮崎観光コンベンション協会(一般社団法人・日本コングレス・コンベンション・ビューロー会員)も設立されている。巨人、ソフトバンク、オリックス3球団のマークをあしらったバッジやTシャツもつくり、私が滞在中のホテルでもフロントで職員たちが着用している。宮崎でキャンプ取材を始めて今年で29年目になるが、宮崎の人たちがこれほど市ぐるみ、地域ぐるみで〝キャンプ・ビジネス〟に取り組む姿を目の当たりにしたのは初めてだ。
今月20日には、3月のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に備え、小久保裕紀監督率いる侍ジャパンも合宿を行うために宮崎入り。社会人や大学の野球部に加え、今年の箱根駅伝で3連覇した青学大陸上部の合宿も行われる。さらにサッカーもJ1~J3の20チームがキャンプを行う予定だ。鹿島アントラーズや大宮アルディージャは巨人と同じ宮崎市運動総合公園で練習をしており、せっかく近くにいるのだからと、公式戦並みに45分ハーフの練習試合を敢行。スタンドに集まったファンを喜ばせていた。
これで、プロ野球のキャンプも連日押すな押すな大盛況、とくれば言うことはないのだが、いまのところそうなっているのはソフトバンクだけ。どんなファンサービスも、球団の本拠地・福岡と地続きになっているという利点にはかなわない、ということか。