2.相談する場を作らない
▼組織の症状
たくさんの会社を調査する中で、コミュニケーションの希薄さが課題として頻繁に浮き上がります。職場でコミュニケーションが不足している相手は?というアンケートでは32.9%の方が上司と回答しています。この結果から見ると3人に1人が上司とのコミュニケーションに課題を持っていることになります。(※日本能率協会「2013年ビジネスパーソン1000人調査」n=1000)
言い換えれば相談する場、機会が作られていないとも言えます。
▼解決策(時代にあったコミュニケーション手法の導入)
コミュニケーションは重要な仕事の一つになります。基本的にコミュニケーションで業務が成り立っているからです。時代の流れとともに文章伝達のコミュニケーションは正確性とスピードを求められて来ました。
飛脚 → モールス信号 → 電報 → FAX → メール → チャット
昨今はチャットによる業務コミュニケーションを大企業も取り入れるようになりました。IT担当者300人に聞きました。というアンケートでは、「チャット/インスタントメッセージングツール」(導入済み40.6%)という結果が出ており、導入する企業が増えてきています。(※キーマンズネット「2015年コミュニケーションツールの導入状況」n=347)
チャットの利点は、時間と場所を超えて情報共有ができることです。上司がその場にいなくても、部下がその場にいなくても気遣ってあげることができます。コンピューターは冷たい印象があるかも知れませんが、使うのは人間なので、暖かく使えば暖かくなり、冷たく使えば冷たくなります。
「何か心配事があったら教えてね」
「もうすぐオフィスに戻るから、プチ進捗ミーティングをしよう」
など、離れていても気軽に思っていることを伝えることができ、伝え方によって、リアルのコミュニケーションがスムーズになります。逆に離れていても、チャットで上司から怒られたり叱られたりすると、コミュニケーションの質が下がります。部下からするとチャットは見たくないものになってしまい、業務に悪影響が出るようになります。上手にチャットを取り入れることで、コミュニケーションの活性化につながり、次第に部下からの報連相も最適化されていきます。
経営者としても、時代にあったコミュニケーション手段の選択と、コミュニケーションの場作りが必要になっています。