2024年11月25日(月)

こんな子 こんな時 こんな絵本

2010年6月3日

『あやちゃんのうまれたひ』(浜田桂子作 福音館書店)

 言うまでもなく、絵本は育児書ではありません。しかし、育児書に勝るとも劣らない子育てのヒントや元気をくれることがあるのも事実です。それはきっと、絵本の中には、いろんな子どもやいろんな大人が登場し、多様な生活や状況が繰り広げられるからでしょう。未知のこと、遠い世界のことと感じることもあれば、まるで自分自身やわが子を見つけたような気分になることも度々です。『あやちゃんのうまれたひ』(福音館書店)や『みんなあかちゃんだった』(小峰書店)を読んだとき、親は「そうそう、そうだった…。」と思い出し、子どもは「へぇ~」と知らなかった自分と対面するような感じを味わうのではないでしょうか。我が家では、まさにそうでした。

 この場では、絵本の世界から遠ざかっていたけれど、親という立場で再会。読みきかせが良いとか、やった方がよいとかいうけれど、ではどうしたらよいのか解らなくてちょっと困っているお父さん、お母さん(それは、少し前の私自身です。)を想定して、お話しさせていただきます。今年は「国民読書年」。読みきかせや絵本の話が、本を読むこと、そして、子どもと大人について考える機会になればと思います。関心をもつことから全てが始まると思うので、何よりもまず、興味を持っていただけたらと願っています。

 そのためにも、「子育て中の今、こんな本を知ってよかった」と愉しんでいただけるテーマで、本をご紹介していきたいと思います。次回、最初のテーマは、好き嫌いが多い子に贈る「食べ物絵本」です。では、また!

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