私の失敗体験
今年(2017年)の2月に、大阪から東京へ戻る時、大きな仕事を終えたので、「一人お疲れさん会」をしようとビールを買いに売店へ行くと、あるクラフトビールが売っていました。中身は「ヴァイツェン」。ドイツで作られる白ビールです。小麦を原料とし、そのフルーティーな香り、そしてビールに欠かせないホップの苦みがほとんど感じられないビールで、女性の支持率が非常に高いビールでもあります。
売っていたのは、新大阪駅構内の売店。一缶買い求め、「面白いなぁ、こんな時代になったか」とクラフトビールの伸びを実感しながら、新幹線へ。缶のプルを開け一口、口に含んだ瞬間、後悔しました。ヴァイツェンの軽い気持ち良さが余り感じられないのです。フルーティーな香りと共に、小麦らしい軽めの甘さが口一杯にひろがらない。
理由にはすぐ気付きました。缶からコップに入れずに、直接飲んでいたからです。要するに、「香り」を楽しまずに飲んだためです。鼻を摘まんで、飲んだり、食べたりしてみてください。味を感じにくいというより、一挙に不味くなりますよね。「香り」と「味」に特徴があるクラフトビールは、コップに入れて飲むことがセオリーです。
缶から出して、香りを開かせて、それを楽しみながら飲む。ワイングラスのようなボールと呼ばれる香りを溜める部分を持っている専用コップがベストですが、缶から紙コップに空けるのでも構いません。まったく味が変わってきます。缶から直接飲むヴァイツェンは、何とも味気ないモノでした。
クラフトビールの入手
今、地ビールが流行った2000年代前半より、クラフトビールは手に入りやすくなっています。東京で手に入れやすいのは、ヤッホーブルーイング(軽井沢)と銀河高原ビール(岩手県)でしょうか。特に ヤッホーブルーイングの『よなよなエール(アメリカン・ペールエール)』、『インドの青鬼(IPA(インディア・ペールエール))』、『水曜日のネコ(ベルジャン・ホワイトエール)』、『東京ブラック(ロブスト・ポーター)』は、全店舗ではありませんが、コンビニにも置かれています。4つ名前を挙げましたが、全部ビール種が違いますから、香りも味も全く違う、新鮮な体験ができます。
温度は気にしないでもOK
飲み物を外に持ち出す時「温度」は気になるところです。しかし、クラフトビールの飲み頃は、大まかに言うと10〜13℃くらい。これくらいが、香りも楽しめ、美味しく飲めます。普通のビール(ピルスナー)の場合、8℃以下が普通(夏には氷点下を売りにしている場合もあります)ですから、温度を気にする人はアイスボックスが必要とか思いがちですが、クラフトビールに4月頭はまさに適温。ボックスなどは不要です。