2022年11月27日(日)

海野素央の Democracy, Unity And Human Rights

2017年3月31日

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海野素央 (うんの・もとお)

明治大学教授 心理学博士

明治大学政治経済学部教授。心理学博士。アメリカン大学(ワシントンDC)異文化マネジメント客員研究員(08年~10年、12年~13年)。専門は異文化間コミュニケーション論、異文化マネジメント論。08年と12年米大統領選挙で研究の一環として日本人で初めてオバマ陣営にボランティアの草の根運動員として参加。激戦州南部バージニア州などで4200軒の戸別訪問を実施。10年、14年及び18年中間選挙において米下院外交委員会に所属するコノリー議員の選挙運動に加わる。16年米大統領選挙ではクリントン陣営に入る。中西部オハイオ州、ミシガン州並びに東部ペンシルべニア州など11州で3300軒の戸別訪問を行う。20年民主党大統領候補指名争いではバイデン・サンダース両陣営で戸別訪問を実施。南部サウスカロライナ州などで黒人の多い地域を回る。著書に「オバマ再選の内幕」(同友館)など多数。

共和党の結束力の欠如

 今回の代替法案撤回により、身内である与党共和党における結束力の欠如が露呈されました。トランプ大統領は議会との調整が不必要な大統領令を乱発していますが、議会とコミュニケーションをとって反対する議員を説得して立法化することはできないのではないかという印象を与えました。

 さらに、同大統領は公約を実現できるのか、本当に取引の達人なのか、野党民主党と融和できるのかなど次々と疑問が生じています。代替法案撤回後に実施した米ギャラップ社による世論調査(2017年3月24-26日)によりますと、同大統領の支持率は41%から36%になり5ポイント低下しました。

 このような状況の中で、次の税制改革と日米経済対話が行われます。日本側はホワイトハウスにおける集団力学及び内政が日米経済対話に影響を与えるという点を強く認識しておく必要があります。医療保険制度改革で成果を上げることができなかったトランプ大統領は、中間所得層並びに法人を対象とした減税を含めた税制改革を実現し、雇用創出を狙った日米経済対話を是が非でも成功させるという固い決意で向かってくるでしょう。

 トランプ大統領の成功とは、もちろん米国にとって有利に進め、結果を出すという意味です。裏返せば、日本側にとって日米経済対話は前途多難になる可能性が高いということです。

  
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