IoTの普及とビッグデータの急拡大
2015年、IoTは単なるブームだった。ところが、2016年になって、IoTは本格的に普及し始めた。調査会社のIHSテクノロジーは、2015年に242億個だったネットデバイスは、2020年に530億個になると予測している(図3)。
ネットデバイスの内訳としては、規模が大きい順に、家電やホームエレクトロニクス等のコンシューマ(65億個)、エネルギー、建物、オートメーションなどの産業(50億個強)、個人や企業向け通信機器(50億個)、PCやサーバーなどのコンピュータ(20億個強)となっている。
一方、現在規模は小さいが、成長率が高いものとして、自動運転の時代を迎える自動車、モニタや計測機器が飛躍的に増える医療などが挙げられる。
そしてこれらが一斉にネットに繋がり始めた結果、人類が生み出すデジタルデータ量が爆発的にその規模を増大させている(図4)。
2000年に6.2EB(エクサバイト、10の18乗)だったデータ量は、2011年に1.8ZB(ゼータバイト、10の21乗)となり、東京オリンピックが開催される2020年には44ZBになると予測されている。2000年以降、データ量のグラフの急激な立ち上がりには、驚くばかりだ。そしてこのビッグデータの規模の加速度的な増大は今後も続くのである。