本稿で私的な感慨を記すことをお許しいただければ、著者の藤森徹さんは、筆者（中村）が以前から様々な取材でお世話になった恩人である。悲しいことに先日、53歳の若さで亡くなられた。企業取材にあたり、長年の調査経験に裏打ちされた藤森さんの見方を聞いたり、将来の見通しについての的確なヒントを解説してもらったりなど、まさに本書にあるような視点で企業経営を読み解く力を伝授していただいた。その優しいお人柄は多くの人に慕われ、書籍の出版や外部での講演、各種メディアの取材など活躍の場を広げていらっしゃった矢先だけに、筆者も非常にショックを受けた。本書の発売日の直前に亡くなられたのは残念で仕方がない。少しでも藤森さんのご恩に報いるためには、藤森さんから学んだことを今後の取材や執筆に生かしてゆくしかないと思う。この場をお借りして深い感謝を捧げるとともに、心より藤森さんのご冥福をお祈りいたします。
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