ブリジットは日本でいえば、千葉高校や浦和高校国語教諭ということになる。また演劇部の顧問だったそうだ。優秀であるのは間違いない。フランスのゴシップネットで2007年10月の結婚式の様子やその後のソワレのダンスをユーチューブのように見ることができる。このエネルギーが若き夫を大統領にしたといえる。
ナポレオンの妻も姉さん女房
思い出せばナポレオンの妻だったジョセフィーヌも姉さん女房で、なかなかの女性であったと記憶している。すなわち、あらゆる局面でナポレオンを軽くいなしながら好き勝手に生きてきたが、後にナポレオンのことが忘れられなくなり、純愛を感じながら50歳でみまかった。ナポレオンも後に政略結婚をするが、生涯の女性はジョセフィーヌであったといわれている。
戦後でも、ドゴールやポンピドーは、カトリック的実直さで女性スキャンダルは寡聞にして知らないが、ジスカール・デスタン以降は小説より奇なりの話が多い。ジスカール・デスタンは、朝帰りで事故を起こし有名になってしまったが、ベルギー放送では奥さんも負けていなかったと伝えていた。
ミッテランや、シラクは日本にも聞こえてきている。サルコジの2人目の妻は略奪婚であったが、結果的にお別れしモデルで歌手の有名人カルラ・ブルーニーとエリゼ宮では過ごしている。その後のオランドは大統領当選前に長年の同棲相手セゴレン・ロワイヤルと別れて女性記者とエリゼ宮に入ったが、その後女優と親密になりその女性記者とはお別れしている。
さて、マクロン新大統領夫人のブリジットはどうなることか、それなりにフランスでも注目されている。体はスリムだが量感のある金髪なので年齢不詳に見える。既に何人もの孫がいるそうだ。また前夫との間の子はマクロンと同世代で例外なくマクロンとうまくいっていると聞いた。娘は選挙運動の中心になったりしているそうだ。
また、ブリジットの激しいご鞭撻のおかげで大統領に上り詰めたのもマクロン自身が自覚していることであろう。一方、1回目の勝利宣言の時に実母もブリジットのそばに登場して、関係の良さが見えるのもうれしい。
ブリジットが政治的にどのような役割をするのかはわからないが、少しだけ発言を聞いたがややアウトスポークンな気がする。この点少し不安だが、幸いフランスのマスコミは言葉尻をとらえたりしない。また学級会的な懲罰はしないのでその点は心配ないが、政治理念に齟齬あると厳しいことになる。
国民議会選挙や年上の嫁捌きも含めて、新大統領マクロンのお手並み拝見ということだろう。
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