2024年11月25日(月)

こんな子 こんな時 こんな絵本

2010年7月15日

夏休み 親子で一生ものの想い出を

 子ども時代、どこかへでかけることは、本当にうれしいことでした。電車やバスに乗ると、普段は見られない外の景色や車内の様子をキョロキョロ眺めて、楽しかったものです。今はどこにいても、自分の世界に没頭している様子の子どもが多いように感じるのは、私だけでしょうか。成長していく子どもに親が関われることは、否応なく変化していきます。子ども自身が立ち向かうしかないことが増えていく中、世界の広さと面白さに目を向けるきっかけを作るのも、親の大事な役割ではないかと思います。

『なつのいちにち』(階成社)      はたこうしろう著

 夏は、子ども時代の自分をいつになく思い出す季節のようです。以前、何かのコマーシャルで“ものより想い出”という言葉に出会い、いたく納得し、好きな言葉になりました。子育ては、たくさんの想い出を作っていくことだなぁ。と改めて思うこの頃です。どこまでも高く青い夏空の下でくりひろげられる少年の一日を描いた『なつのいちにち』(偕成社)を、書店でのおはなし会で読んだときのこと。「自分のことだ!」とでも言うように、懐かしそうな、うれしそうな顔をしたのは、一緒に聞いてくれた親(特にお父さん)の方でした。この夏、大人になってからも自分の拠り所、支えとなるような想い出を、子どもたちが作れたらいいなぁ。と思います。そんな場面の手伝いが多少なりとも出来たら、絵本たちもきっと喜ぶことでしょう。夏休みならではの読書を、楽しんで下さい。
 

肩の力を抜いて、楽しく学んで好奇心を満たす絵本がたくさん。夏休み、親子でどこに出かけようか考えながら読んでみては?
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