スポーツ名著から読む現代史
現代はスポーツ花盛りの時代だ。多くの名シーンを生み、ヒーロー、ヒロインも誕生させた。その感動や舞台裏を伝える多くの書籍が世に送り出されてきた。それらの中で、スポーツの奥深さを体感させ、人生の深淵さ、現代社会のありようを教えてくれる名著も少なくない。こうした名著を選び抜き、時代背景と、著者が何を残そうとしたのかを探る旅に出てみたい。(Wavebreakmedia/gettyimages)
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2022/02/12 中島章隆
プロ野球12球団がキャンプインし、最もホットな話題を提供し続けるのが北海道日本ハムファイターズのビッグボスこと新庄剛志新監督だ。キャンプ地への登場から練習方法、練習試合での采配まで、さまざまであるが、あの名伯楽はどう見ているのだろうか。
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山中伸弥との絆を見せた『友情』『友情2』
2022/01/13 中島章隆日本ラグビーの新たな最高峰「リーグワン」が産声を上げた。この新たなスタートの先頭に立つはずだった平尾誠二。今回取り上げるのは、病のため志半ばで亡くなった平尾と濃密な交流を続けたノーベル賞学者・山中伸弥が共著者、編者として関わった2冊だ。
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『20年目の松坂世代』(上重聡著)
2021/12/26 中島章隆「平成の怪物」松坂大輔が現役生活にピリオドを打った。同学年には日本のプロ野球やメジャーリーグで活躍した選手がキラ星のように集まっている。松坂と高校時代から真剣勝負を繰り広げてきた「松坂世代」たちは、新たな時代を切り開いてきた。
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スポーツ報道を変えた『江夏の21球』(山際淳司著)
2021/11/19 中島章隆あれからもう40年余の歳月が流れている。山際淳司をはじめとする新進気鋭のスポーツライターが次々と話題作を発表し、「スポーツノンフィクション」が文芸の一ジャンルを確立した時期である。
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相撲における外国人力士の受け入れ
2021/10/14 中島章隆大相撲の横綱白鵬が引退した。今後は親方として後進の指導に当たる。現役時代の実績が引退後も強い影響力を持つとされる相撲界で、奔放な大横綱時代の言動を持ち込むのでは、と警戒する声もあるが、白鵬は本当に日本の伝統文化を理解していないのか。
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中村裕医師『太陽の仲間たちへ』
2021/09/06 中島章隆驚きと感動の13日間だった。第16回夏季パラリンピック東京大会。東京は1964年に続く2度目。57年前と比べ、障害者スポーツを取り巻く環境や、社会意識はどう変化したか。「日本パラリンピックの父」と呼ばれる中村裕医師の『太陽の仲間たちよ』を…
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『黒い輪』に見る近代スポーツ大会の病巣
2021/08/19 中島章隆まさに「異形」のまま東京五輪が幕を閉じた。「五輪優等生」として認められた日本だが、酷暑の中で行われた大会は「選手ファースト」でも「観客ファースト」でもない。こうしたオリンピックの病巣を知ることができるのが今回紹介する『黒い輪』だ。
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