警察からの初めての電話
6月8日(金)。ホステルでダラダラしていても気分が晴れないので、時間がある限りロンドン市内の博物館・美術館巡りをすることにした。ちなみに有名な博物館・美術館は無料である。先ずは大英博物館へ。キングスクロスからは自転車で20分くらいなので散歩気分だ。
石畳の瀟洒な並木通りを走っていたら携帯電話が鳴った。事件から2日経過して、待望の警察からの電話だ。路傍のカフェのテーブルでメモを取りながら話を聞いた。
彼女はリーザ(仮名)と名乗り肩書(階級)はDetective Constable、訳すと刑事巡査又は捜査巡査というところか。彼女の直通電話番号とメルアドをもらう。それから事件の概要をおさらい。すなわち、事件発生時刻、場所、被害の詳細、犯人の身長、髪の毛の色、髪型、顔の特徴、服装。犯人の自転車のモデル、色、メーカーなど。それから自分と自分の自転車の外観を同様に説明。
ダンステイブルの市街地や道路には監視カメラが設置されているので、公園で最初に5~6人のグループと話した場所、そしてジョーと名乗った犯人と歩いた経路が特定できれば有力な手掛かりになるようだ。
大英博物館の見学は早々に切り上げてホステルに戻り、グーグルマップで事件当日の足取りをチェックした結果、ほぼ100%正確な足取りが確認できた。さらにファーストフード店の前にいた犯人の遊び仲間の2人も街路の監視カメラに写っているはずだ。それらの詳細情報をメールでリーザに送信した。
警察に届けられた遺留品はまったくの想定外!
6月13日(水)。リーザ刑事巡査より電話があり遺留品が出て来たので6月15日(金)にルトン警察署に出頭してほしいと。紙幣のようなものが13枚ビニール袋に入っているという。1万円札13枚をビニールケースに入れていたので13万円の現金が回収できたようだ。なぜ大金を犯人が放棄したのか、半信半疑であった。