世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2018年11月15日

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・6月のシンガポールにおける米朝首脳会談及び三度の南北首脳会談等、北朝鮮に関する諸懸案の解決に向けた一歩として歓迎した。関連国連安保理決議に従った、北朝鮮による全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの完全な検証可能な、かつ、不可逆的な廃棄を実現することの重要性を強調した。国連安保理決議の完全な履行に対するコミットメントを再確認した。北朝鮮に対し、拉致問題の可能な限り早期の解決に取り組むよう求めた。 

・核兵器の廃絶に向けた共通のコミットメントを再確認し、核拡散及び核テロリズムに対処するための国際協力を強化する。3つの国際的な輸出管理レジームへのインドの完全な参加の後、国際的な不拡散の取組を強化することを目指し、インドが原子力供給国グループ のメンバーになるために協力していく。 

・テロとその国際的な広がりを非難した。テロリストのネットワーク及び資金源を断絶し、テロリストの国境を越えた移動を阻止し、テロリストの安全な逃避地とインフラを根絶するために取り組むよう全ての国に呼びかけた。

・国連改革、特に、国連安全保障理事会の包括的 な改革を追求する。日本とインドは、拡大された安保理における常任理事国の正統な候補である。 

参考:外務省「日印首脳会談」平成30年10月29日

 今回、安倍総理とモディ首相が署名した「日印ヴィジョン声明」で、インドは、日本の「特別な戦略的グローバル・パートナー」と位置付けられた。

 安全保障分野では、外務・防衛閣僚級会合「2+2」の設置や物品役務相互提供協定(ACSA)の交渉開始が謳われた。日本は、「2+2」を日米、日英、日豪、日仏間で開催している。最近では、日露「2+2」もあるが、二国の外務大臣と防衛大臣4人が集まって話をするというのは、二国間外交にとって、安全保障問題が重要視されている証拠である。

 本年から、米国のアジア太平洋軍がインド太平洋軍と名称を変えたように、今後、地域の地理的範囲が拡大し、米国の西海岸からインド洋までを1つの安全保障上の地域として捉えるようになった。その中で、インドは欠かせない存在である。特に、軍拡を進め勢力範囲を拡大する中国を牽制する上で、中国に追いつく人口大国で、民主主義国のインドと連携することには意義がある。

 今年9月、米印間で初めての「2+2」がインドで開催された(9月28日付けの当サイト『初の米印「2+2」、背景には中国の台頭』を参照)。これに呼応する形で、日印「2+2」もおそらく来年開催されることになるのだろう。

 今回の日印首脳会談は、北京で開催された日中首脳会談の直後に行われた。それも、正式会談の前日、安倍総理は、ご自分の別荘に、モディ首相を招待した。これは、かつての「ロン・ヤス」の日米同盟時代を想起させる。日印関係も、まさに「特別な関係」を築いて行くことになるのだろう。
 

  
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