2024年4月23日(火)

パラアスリート~越えてきた壁の数だけ強くなれた

2018年11月13日

2020TOKYOに向けて

 「残念ながら僕は世界選手権の準決勝と決勝には出場できていません。改めて、2012年のロンドンで味わったあの悔しさを感じているところです。もう一度、あの負けがあってこその闘志を燃やして、監督がアメリカやオーストラリア戦で自信をもって出せるような選手にならなければいけないと思っています」

 日本代表は世界の頂点に立った。選手もスタッフも応援団も、また帰国後も周囲は沸き立った。ただ、その半面、若山個人としては改めて苦い思いを胸にしている。

 「2020年は東京ですからね、ここで出なければならないんです。出て、勝って世界一になりたい」

 「自分が世界選手権で外されたのは、僕の中にある慢心とは言わないまでもリオで主力として戦えたという安心感のようものがあったのかもしれません」

 「世界も成長していますので、日本代表としても今まで通用してきたものが通用しなくなっていくでしょう。そこでチームとしてどう変わっていけるか、その中で自分がどうやって新しい戦力になっていけるか、ここからが勝負です。そう考えると2018年の世界選手権で課題が出たことは良かったと思っています。準備できる時間がありますからね。タイミングとしては最高です。努力は惜しみません。ここから僕の勝負が始まります」

ラグビーW杯と同時開催
『ウィルチェアーラグビーワールドチャレンジ2019』の意義

 2019年10月16日(水)~10月20日(日)に『ウィルチェアーラグビーワールドチャレンジ2019』が開催される。これはラグビーワールドカップ2019日本大会の期間中に行われる国際大会だが、ウィルチェアーラグビー日本代表として開催の意義をどのように考えているか聞いた。

 「2015年のロンドンでもラグビーワールドカップと同時期に大会が行われました。(World Wheelchair Rugby Challenge LONDON2015) (2015年10月12~16日開催)日本代表はブロンズメダルマッチでオーストラリアに敗れ4位になりました。

 ただ、今回のように日本ラグビーフットボール協会とウィルチェアーラグビー連盟がしっかり組んで行うというのは世界初の試みだと思います」

 「同じ名前を持つ競技同士が新しいことに取り組んで、お互いに興味ある人たちに広くアピールできれば選手にとっても関係者にとってもファンにとっても価値のあることです。

 ウィルチェアーラグビーを見に来ている障害を持っている人がラグビーも見てみたいと思うかもしれませんし、翌年にはパラリンピック東京大会が開催されますから、大勢のラグビーファンがウィルチェアーラグビーを見に行きたいと思ってくれるかもしれません。競技という枠を離れ、多様性を訴える意味でもこうした取り組みは大切だと思います」

チャレンジドアスリートからのメッセージ

 「車椅子に限らず障害を持っている子たちにも様々なチャレンジができることを知ってほしい。それはお父さんやお母さんたちの考え方次第なのだと思います。諦めたり、ただ悲しんでいてはいけません。自分の子も世界で戦うチャンスがあるかもしれないし、その世界でスターになるかもしれないと思ってほしいです」

 「錦織圭さんみたいにとか、大坂なおみちゃんみたいにとか、そういった夢が、障害を持っていたとしても可能性がなくなるわけではないんです」

 「僕はインスタグラムをやっていますが、それを見てくれたお母さんが、お子さんを連れて名古屋から横浜の試合会場に来てくれました」

 「『若山選手みたいになりたい』とお子さんが言ってくれて、僕も嬉しくてその思いを励みにしていますし、何かになりたいとか、チャレンジしたいというのはお子さんの可能性を広げることに繋がります」

 「そのためにも日本代表はニュース速報で流れるくらいの結果を出していかなければいけないと思っています」

  
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