青山学院大学シンギュラリティ研究所 講演会

2019年3月9日

»著者プロフィール

最先端サービスの裏にAWSあり

 皆さんもご存じのようにAmazon Echoに搭載されているAlexaに話しかけると、音声認識AIが機能して質問や音声コマンドを実行してくれます。さらにAlexa Skillという機能があります。これは企業にAlexa Skillの基板を購入してもらい、その企業オリジナルのコマンドに対応できるようにするものです。例えば銀行系でしたら、残高照会とか、その他にはタクシーを呼ぶとか、ピザを注文するとか。それを進化させるとどうなるでしょうか。フォードの例をとってみると、まず車載のAlexaからクルマのエンジンを始動できます。昨日のフットボールの試合結果も教えてもらえます。近くにあるカフェの検索も、ガレージのドアを開けて、ヘッドライトを点けたりもできます。もちろん買い物もできます。これが企業とのコラボによって実現できるAlexa Skillです。

 次はAmazon Roboticsについてご紹介いたします。これはアマゾンの倉庫でおこなわれています。倉庫ではKivaロボットが働いていて注文が来た品物がある棚まで自動的に移動して、必要な棚を載せて運んできます。ロボットは約1.4トンの荷物を搭載できます。そして、2次元バーコードを読んで動いています。こういった倉庫は日本国内にも十数カ所にあります。皆さんが買い物をされると、倉庫に大量の注文が集まり、必要な品物を探し出して1日で配送しています。これまでは人力でやってきましたが、ロボットに置きかえることでコストダウンとスピードアップを果たしています。人が介入しているのはパッキングのところだけです。この倉庫にもAWSのクラウドサービスが使われています。

 さらにAWSはロボットーアームやディープラーニングのコンテストを開いて、それらの精度をより高める努力をしています。先日発表させていただいた新たなサービス、RoboMakerを使えば3D動画のシミュレーションを見ながら、ロボットアプリケーションの開発、テスト、管理ができます。これだけの開発環境が月間、数十ドルで手に入ります。

 レジが無いコンビニとして話題のAmazon Goの仕組みにもAWSが使われています。顧客が何を何個、バッグに入れたかを店内の天井にあるカメラがチェックしています。顧客の動きはディープラーニングによってトラッキングされて、一度手に取った品物を戻しても、正確にトラッキングされます。カメラによるAIの画像認識はAWSがおこなっています。このように従来は非常にコストがかかるシステムをクラウドサービスを利用することで安価に実現できるようになりました。

AIを民主化するAWS

 AWSのサービスは、もともと顧客のニーズを汲み上げて実現化しています。AIもディープラーニングも、ロボテックスもそうです。ニーズに応えることで顧客を増やして低価格でサービスを提供できるようにしています。現在は、強化学習、画像認識、パーソナライズなどをパイソンベースで開発できる環境を整えています。AWSはAIを民主化することを目指しています。

 

 クラウドを利用することでビッグデータの蓄積が容易になりました。マシンラーニングもディープラーニングも精度を高めにるには、活用できるデータが必要不可欠です。これがなければ学習はできません。日本ではこのデータを集める部分がまだまだ不足しています。これを補強するにはIoTを使ってデータを集めることが必要です。ビッグデータを集めることでAIはどんどん賢くなっていきます。迅速なサービスの提供や質の向上を望む国内企業、各種団体に是非AWSをご利用いただきたいと思います。

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。

関連記事

新着記事

»もっと見る