World Energy Watch

2019年2月18日

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サハラ砂漠の太陽熱発電事業

 中東に太陽光などの再エネ発電設備を建設し電力輸出を行う構想は、ソフトバンク以前に10年前から欧州企業連合により進められてきた。ドイツ銀行は、2009年他の欧州企業11社と共に、サハラ砂漠あるいは中東に主として太陽熱発電設備を建設し欧州に送電する事業構想を立ち上げた。4000億ユーロ(50兆円)の巨大プロジェクトだ。

 しかし、この構想はグループ内でのコミュニケーション不足により2014年に一度頓挫する。いまもドイツ銀行のホームページにはプロジェクト概要が掲載されているが、その後ドイツ銀行の収益は低迷しており、この構想は実現に向けて動きだしてはいない。

 この構想と同様の事業を、英国の企業がチュニジア西部のサハラ砂漠で進めている。規模は随分小さく225万kWの太陽熱発電設備とイタリアまでの海底ケーブルを建設し欧州に送電するプロジェクトだ。

 ドイツ銀行を中心にした企業グループ、あるいは英国企業のように、中東、北アフリカの強烈な日照を利用し太陽熱・太陽光発電設備を建設し欧州に電力輸出を行う構想を実現しようとする動きは引き続き出てくるだろう。地の利、需要家とのつながりを考えると、北アフリカ、中東では欧州企業は相対的に有利な立場だ。

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