前向きに読み解く経済の裏側

2019年7月22日

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塚崎公義 (つかさき きみよし)

経済評論家

1981年 東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。主に経済調査関連の業務に従事。2005年 銀行を退職して久留米大学へ。現職は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は一個人として行うものであるため、肩書きは「経済評論家」とする。

夢が買えてワクワクできるなら幸せ

 国際大会で日本選手を応援する人を見ていると、幸せそうですね。応援したから勝つというものでもないでしょうし、勝っても何ももらえないのですから、全く合理的でないように見えますが、本人が幸せならばそれで十分なのでしょう。

 そうです。人間は儲けるために生きているわけではなく、幸せになるために生きているのですから、期待値ばかり計算して「合理的経済人」として生きる必要などないのです。

 筆者自身も、日本選手は応援しますし、自分の持っている株に対しては「上がれ、上がれ」と毎日応援しています(笑)。それで幸せなら、良いではありませんか。

 そう考えると、宝くじは「当たれ、当たれ」と応援できて、「当たったら何をしようか」と考えながら夢に浸ることができて、万万が一当たれば金持ちになれるわけですから、購入代金の数百円など安いものです。

保険も期待値は損だが入ると安心

 保険も、期待値はマイナスです。客が払った保険料の中から保険会社のコストと利益を捻出しているわけですから。しかし、保険に加入すると安心感が得られます。

 「自分が死んだら残された妻子が路頭に迷うのではないか」「自宅が焼けたら住む場所が無くなってしまうのではないか」といった不安は、実際の確率より高く感じられるので、保険に加入することでそうした不安から解放されるのは、非常に有難いことなのです。

 余談ですが、ということは、そうした不安のない人には保険は不要なので、気をつけましょう。独身の新入社員は、万が一死んでも路頭に迷う人はいないでしょう。悲しんでくれる人はいるでしょうが。退職金を受け取った後の高齢者も同様ですね。

 「保険に加入していると何となく安心だ」という人は多いのですが、何がどう安心なのか、一度考えてみると良いと思います。

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