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2019年8月31日

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山本隆三 (やまもと・りゅうぞう)

常葉大学名誉教授

NPO法人国際環境経済研究所所長。住友商事地球環境部長などを経て現職。経済産業省産業構造審議会臨時委員などを歴任。著書に『電力不足が招く成長の限界』(エネルギーフォーラム社)など多数。

トラブルに気をつけよう

 米国では一時停止時のトラブルを時々目にする。日本では滅多にないが米国では信号機のない交差する道路の4方向全てに“Stop”一時停止の表示がある4-Way Stopと呼ばれる道路が結構ある。優先される道路がなく、到着した順番に優先権が生じるが、この道路で後から着いた車が先に出たりすると“You have to stop”などという怒声が聞こえたりする。

 無理な車線変更、割込みはトラブルの元だが、米国では車線合流時などに“Yield”という表示がある。これは譲れという表示なので、本線を走行する車がいる場合には“Yield”の表示がある車線の車は譲る必要がある。因みに英国、豪州では”Yield”ではなく、”Give Way”の表示が譲れの意味だ。

 米国では、赤信号でも歩行者がいなく右折したレーンに侵入する直進車両もなければ安全確認後右折することが原則認められている。但し、マンハッタンなど都市部の中心街では“No Turn on Red”の表示があり、赤信号時右折禁止だ。表示がない場所では右折が可能になる。右折可能なのに停止していればクラクションを鳴らされることもある。

 スクールバスが生徒の乗り降りのためシグナルを点滅し停車している場合には、追い越しは禁止、中央分離帯がない道路では反対車線の車も停車する必要がある。一部の州では中央分離帯があっても反対車線の車も停車を要求される。鉄道線路の踏切では一時停止をしてはいけない。列車が来ていないことを確認し渡る。

 交通量が多い道路では、右左折時に間違って反対車線に入り込むことはまずないが、例えば、ハワイ島、世界最古の国立公園イエローストーン、あるいは中央銀行総裁会議が開かれるジャクソンホールがあるワイオミング州などでは交通量が少なく、右左折時にうっかり反対車線に入る可能性がある。車線を間違わないように右に小さく、左に大きくと呟きながら運転している人も結構いる。

 ニューヨーク・マンハッタンは、車も多く道路状態も悪く、しかも歩行者、時として車も信号無視をするので、運転がやっかいだ。さらに、面倒なのは繁華街を少し外れた道路で信号待ちをしていると、道路脇から何人かが登場し車の窓ガラスを磨き始めたりする。何をされるか分からないので、数ドル渡さないといけなくなる。

 日本では一度もないが、米国で追突されたことが3年間で2度あった。同僚でも軽い追突事故にあった人が何人かいたので、米国のほうが追突は多いのかもしれない。私が経験した追突事故の一度目は、下り坂で信号待ちをしていたところ後ろの車が停止できず軽く追突した。傷を見に降りたが、相手は降りて来ず窓越しに“Sorry”だけ。傷もなかったのでそれで終わりだった。二度目は、土砂降りの高速で渋滞している時に、やはり軽く追突された。土砂降りだったので車外に出なかったが、ぶつけた方も出てこなかった。日本とは車に対する考え方が違うようだ。

 交通トラブルは、どの国でも避けられないが、一番大切なことは、嫌なことがあっても「直ぐに忘れる」ことだ。寛容に直ぐに忘れることを心掛けたい。

  
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