Web上で完結
不動産会社へ一度も来店することなく賃貸物件を借りることができるため、仲介手数料は一般的な価格よりも安価になるという。申し込み情報を自動で管理して、最新の募集状況を反映できるため、申し込み可能な物件しか掲載されておらず、「掲載されている物件が既に埋まっていた(通称:おとり物件)」という問題もない。
このシステムを知ってもらうため、不動産管理会社に対し、賃貸不動産の入居申込書をオンライン上で完結するWEB受付システム「申込受付くん」の普及を進め、スマートロック10万個の無料提供を実施している。さらに10月から国土交通省が行う社会実験の中で行う賃貸契約の電子化の社会実験に合わせて、電子申し込みの次のサービス「電子契約くん」の販売も進めており、樋口社長は「この実験ではわが社が圧倒的なシェアになる」と自信を見せている。
住宅ローン手続きの効率化
手続きが面倒だった投資用住宅ローンの融資についても、SBJ銀行と提携することにより、オンラインで融資申し込みから、審査手続きまでが一括してできる「モーゲージ・ゲートウェイ」サービスを4月から始めている。不動産投資分野では初めてのオンライン完結型のサービスで、これにより融資申し込み、審査手続きの時間をこれまでの3分の2に減らすことが可能になり、最短では1日で完了するという。
投資用不動産の購入時に行われる審査や手続きをクラウド化することで、作業の効率化ができた。これまでは、審査手続きで膨大な書類に記入する必要があるなど手間が掛かっていた。こうしたプロセスがすべてオンラインで可能にすることで、申し込みからローン審査までを迅速化した。
GAテクノロジーでは取り扱い案件のうち7割が投資用、3割が実際に購入するケースになっており、特に投資用の場合はテクノロジーとの親和性が高いという。
AIを活用して間取りを読み取る
中古マンションで急増しているリノベーションの現場では、中古物件の図面データを入手することが難しいため、多くの設計士はマンション販売時の間取り図面を取り寄せて読み込み、間取り、ドアなどを図面上にデザイナー自らがトレースすることで、図面データ(CAD)を作成している。この作業時間が設計現場の長時間労働の大きな課題になっていた。
この問題を解決しようと、AI(人工知能)のディ-プラーニング(深層学習)を活用して見取り図画面をCADファイルに変換する間取り図読み取りシステム「BLUEPRINT by RENOSY」を開発、7月30日からテストユーザーを募集している。