ニューヨークでも同様の動き
さらにカリフォルニアに続き、ニューヨークでも同様の法案の成立が目指されている。同州の州議員によると、州内で年間に消費される小型ボトルの数は2740万本に及び、これらを禁止することで環境への負荷を軽減することができる、という。ただしニューヨークの場合はバイオディスグレーダブル(自然分解する)素材、リサイクル可能素材などで作られた小型ボトルは認められる予定だという。ただしこうしたボトルは従来のプラスチックボトルに比べてコストが高くなるため、多くのホテルが据え付け型を選ぶことになる、と予測できる。
こうした動きに合わせて、実は注目を集めている日本製品がある。無印良品(Muji)のトラベル用ボトルセットだ。同社では様々なトラベル用小分けボトルを販売しているが、米国のトラベルライターがブログで「Mujiのボトルを買ってホテルのアメニティシャンプーなどを詰めて持って帰ればいい」と書いたのがきっかけだ。もちろん小分けボトルを販売する会社は他にもあるが、機能的でシンプル、価格もリーズナブル、と紹介されて注目が集まっている。旅行者の中にはホテルのアメニティボトルを持ち帰るのを楽しみにしている人もいる。こうした方法でお気に入りのアメニティを持ち帰ることが出来る、という提案だ。
いずれにせよカリフォルニア、ニューヨークが導入すればこうした小型ボトル禁止令は全米に広がり、またIHGやマリオットによる導入でいずれは全世界に広がるのは必至だ。今のところ小型石鹸などは対象となっていないが、ホテルに持ち帰り可能の小型ボトルが用意されている、という状況は今後大きく変化しそうだ。
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