From LA

2019年10月16日

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(weiXx/gettyimages)

 海洋プラスチックごみの存在が問題になる中、世界に先駆けて様々なプラスチック製品に対する規制を行ってきた米カリフォルニア州。今度はホテルに対し、使い切りタイプのシャンプーなどの提供を禁止する法案に知事が署名した。

 これまでもモーテルなどの安価なホテルがコスト削減のために一部で導入していたが、今後は据え付け型の大型ボトルでシャンプーやボディソープが提供されることになり、小型のプラスチックボトルが姿を消す。ただし導入は段階的で、まず2023年から客室数が50以上のホテルで実施、その後24年からすべてのホテルに適用されるという。

 同州では違反したホテルに対し初回は500ドル、二度目以降は2000ドルの罰金を科す、としている。各ホテルは今後、顧客を満足させながら個別ではないアメニティの提供へとシフトすることになる。

 一部のホテルにとって、アメニティはセールスポイントでもある。独自のブランドや提携する地域のメーカーなどの製品を部屋で提供、ホテル内の売店で同じ製品を購入できる、といったシステムを取るところも多い。特に女性客にとっては少し高級なアメニティはホテル選びのポイントのひとつにもなる。

 もちろん今後も同じブランド製品を提供するところは変わらないが、部屋メークの従業員にとっては負担が増える。これまでは小さなボトルを新たに設置するだけで良かったが、今後はバスルームに置かれた大型ボトルあるいはシャワーに固定されたプッシュ式ボトルなどの中身を確かめ、補充していく必要があるためだ。

 どちらがコスト的に得なのかを考えると、ホテルにとっては微妙なところだ。最初に安いモーテルなどがコスト削減のため、と述べたが、そうした宿泊施設では比較的安いアメニティであり、元々ガロン(約3.6リットル)単位で購入するシャンプーなどを補充するだけ、というシステムだ。しかし高級ホテルになると大型ボトルであってもある程度のクオリティが求められるし、アメニティの種類も多い。

 実は州の法制化に先立ち、大型ホテルチェーンが次々にこのような個別アメニティの廃止を発表していた。最初に発表したのはディズニーリゾートで、続いてヒルトン、インターコンチネンタルなどを含むIHGグループ、さらにマリオットグループが続いた。これらのホテルが世界中で提供する小型ボトルの数は年間10億本に達する見込みで、ホテルアメニティには大きな変化が起きそうだ。

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