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2020年4月12日

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土方細秩子 (ひじかた・さちこ)

ジャーナリスト

ボストン大学コミュニケーション学部修士課程終了、パリ、ロサンゼルスでテレビ番組製作に携わり、1993年より米国でフリーランスのジャーナリスト活動を行う。

バイデンではなくクオモを大統領候補に

 その意味では現在最も米国人の信頼を集めてるのはニューヨーク州のクオモ知事だ。カリフォルニア州のニューサム知事も同様に毎日会見を行ってはいるものの、注目度が全く違う。クオモ知事は「今苦しんでいるのはあなたの両親であり子供であり兄弟、友人だ」など、視聴者の心情に訴える言葉が多い。それが人々に同調と信頼を与えている。

 4月10日、ニューヨークポスト紙が発表した世論調査によると、民主党支持者の56%が「バイデンではなくクオモを大統領候補に」と考えている、という。特にヒスパニック、若者、女性の間でクオモ人気が高い。クオモ氏は3月の時点で「大統領選挙に出るつもりはない」と公言しているが、現在草の根運動的にクオモ氏を持ち上げる動きが盛んになりつつある。

 すべてはタイミング次第だろう。もしウィルス騒動が夏前に収まれば、民主党は党大会を開きバイデン氏を正式に候補に指名し、普通の大統領選挙が始まる。しかし、もし夏以降も現在の混乱が続けば党大会が延期となる可能性もある。最悪のシナリオは大統領選挙そのものが延期となり、トランプ政権がなし崩し的に続投となることだ。あるいは大統領選挙が行われた場合でも、人々が自主的にクオモ氏に投票する可能性もある。

 批判はされても米国人は外に向かって物言う人物が好きだ。拠出金を取り止める、とトランプ大統領が口にした後のWHOによる「今はその時期ではない。世界的なパンデミックの途上にある」という返答は、WHOも痛い部分を突かれた、という反応だった。トランプ流が今回も通用するのか、大統領選挙はサンダース氏撤退により前に進む、と言われたが実際には混沌としたままだ。

  
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