Wedge REPORT

2020年6月26日

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今後は出前もサポート、そのビジネスモデルとは

 「おもちかえり.com」はテイクアウトのカード決済はおこなえるが、現在はデリバリーサービスには対応できない。もし飲食店側が出前に対応している場合は、その価格を料理の上乗せする形で対応するのだろうか。

 「実際、レストランからは、フィードバックもあって出前もサポートしてほしいという話があります。まあ、うちでは出前の人の手配までは無理なので、レストラン側が出前専門の人を雇う、もしくは出前の業者と契約するのであれば、出前機能を実装したいと考えています」

 「出前に関して思っているのは、ウーバーイーツは出前料金も込みなので30%になるという側面もあります。コストが掛かるところは掛かるので、レストラン側が出前料金を提示して、それをお客さんが払う方が明朗会計だと思います」

 現在はNPOでサービスを提供しているが、もし規模が拡大した場合は、どのような展開を考えているのだろうか。

 「マクロに見ればiPhoneアプリでも、Webサービスでもそうですが、人が集まるところには必ずビジネスが生まれます。最低限でも、そこに広告を打つことができます」

 「それから、テイクアウトの部分に関しては無料ですが、プラスアルファのサービスを付加して売ることもできるわけです。今10万人がレストランを利用しているとして、その人たちに対してポイントシステムを提供するという提案もできます」

 「また、多くのレストランが登録されてたら、そこでレストランを探すサービスができたり、レストランを評価するサービスができますユーザーが写真を上げるサービスができたり、つまり、食べログに対抗するビジネスもできるわけです」

 そうなった場合はNPOが全てのサービスを提供していくのは、規模的に難しくなってくるのではないだろうか。

 「もし、それが1万件とか10万件に増えたら当然ですがコストかかりますけど、逆にそれだけ人が集まるようになると、ものすごい数の人が集まるのでビジネスが生まれます。その時が訪れたら考えたらいいなと思いました。そうなったら、ボランティアでは手に負えないので、開発メンバーが創業者になって会社を作り、そこがサービスを展開するもしくは、そこがソフトウェアを提供して、パートナーがサービスをやる形にできればいいかなと考えました」

日米でサービスを開始したテイクアウトサービスの未来は

 「おもちかえり.com」は非営利団体がサービスを提供することで、クレジットカードの手数料以外、利用する飲食店に負担がかからない。また、サービスを受ける客側も専用アプリ不要でスマホやタブレットからもテイクアウトの事前予約が手数料無しでおこなえ、現金の授受なしに非接触でテイクアウトサービスを利用でき、感染リスク防止効果が得られる。注文状況はLINEメッセージまたはショートメッセージで確認できるという。ウーバーイーツが築いた牙城を切り崩したいという中島氏の試みがうまくいくかどうかは、利用者がどこまで増えるかにかかっている。善意から生まれたプロジェクトがITから生まれたビジネスモデルにどこまで迫るか、それをジャッジするのは我々自身なのだ。

「おもちかえり.com」のWebサイトにアクセスしたユーザー画面のイメージ

  
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