2024年4月23日(火)

ペットビジネス最前線

2012年7月13日

 ペットホテルの問題点としては、ケージやサークルに慣れていないワンちゃんやネコちゃんにとって、狭い場所へ長時間入れられることがストレスとなり、帰宅後に体調不良を起こすケースがあります。また、病院に預ける場合、他の患畜から病気をもらってしまう可能性もあります。また、空調設備の不備やスタッフの不手際で命を落としてしまった例も耳にしたことがあります。帰宅後の体調不良や罹患に対しての対応などはサービス利用時の覚書等にある免責事項で確認できます。

 不慮の事故を防ぐために、最近では当たり前のようにワクチンの接種状況や健康状態を確認してからペットを預かります。ケージを使わずに広い個室での預かりや、24時間スタッフが常駐し世話をしてくれる施設も増えました。緊急時に備えて獣医師との提携も行い、このような例は少なくはなっています。

留守宅への出張サービス・ペットシッター

 預けるのではなく、自宅で留守番をさせながら世話をしてもらうサービスがペットシッターです。

 住みなれた場所で留守番をさせることで、環境面でのストレスは軽減されます。ワンちゃんの場合、日頃からお散歩代行や介護でコミュニケーションをとっている飼い主が、ケアを兼ねた利用をする場合が多いようです。猫ちゃんや鳥・ウサギ・魚などの飼い主の利用も増えてきました。

 ペットシッターは飼い主の留守のお宅を訪問し、トイレや食事・散歩や遊び・リハビリ等のお世話をします。合鍵を預けてのサービスなので、飼い主とシッターの道徳的な信頼関係が必要ですが、当然ペットに対しての情報や知識も重要な要素となります。また、留守宅に残していても問題のないペットに対してしか利用できないサービスでもあるため、利用する際のポイントは「信頼」に尽きるでしょう。

 ペットシッターを行う業者の中には、留守宅のシッティングだけではなく、老犬の訪問介護やお散歩の代行、フードやペット用品のお届け、ペットタクシーまでもサービスとして行っているところがあります。これは、高齢の飼い主が増えたことやペットの高齢化が進んできたことで広がった分野です。訪問によるサービスは人間同様ペットの世界でも需要が広がり、地域によっては供給が追いつかないほどの人気職種となっています。

 ペットシッターのサービスは、専門会社もありますが、ペットショップや動物病院などでもサービスとして提供している場合もあり、用途に合わせて利用することができます。

ペットがホテルで合宿

 ペット、特に犬のしつけやトレーニングというと堅苦しく考える方が未だに多いようですが、一緒に過ごす時間をより良いものとするためにはとても重要なことです。特に飼い始めの幼い時期は、その子にとって一生の性格を決定づけるほど大切な時期です。子犬の社会化と言いますが、この社会化に特化した“犬の学園”では、ホテルのサービスを受けられます。


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