2024年12月23日(月)

故郷のメディアはいま

2012年7月25日

問われる地元メディアの真価

 衣食住のうち衣食の問題はほぼ解消された。今大きな課題となっているのは、医療・職業(雇用先の確保)・住居の移転や再建という新たな「医職住」だ。

 食で言えば、今回の大震災では、さまざまな食品が店先から消えた。なかでも納豆は完全復活まで時間がかかった。最大の生産地である茨城県がまた甚大な被害を受けたからだが、じつは全国で最も納豆を消費しているのは福島県である。総務省の家計調査によれば、福島県民は年間6379円と全国平均の約1.8倍の納豆を食べている(茨城県は5431円)。

 原発事故の影響で県外に避難したまま戻らない人も多く、孤立と分断が進んでいるというが、ここは粘り強く取材・報道を続けるしかないだろう。地元メディアとしての真価が問われている。

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