2024年2月29日(木)

From LA

2020年12月18日

EVのメンテナンス業務にも進出

 一方でYOSHIはすでにEVのメンテナンス業務にも進出している。まだオンサイトでのバッテリーチャージは行っていないが、フリスト氏はいずれそうしたサービスも提供するようになるだろう、と語っている。つまりGMにとってはディーラーがEV化に反対しても、YOSHIのサービスが充実すればバックアップ出来ることになる。

 YOSHIはコロナによって利益を受けた企業の一つでもある。ガソリンスタンドで誰が触ったか分からない給油ノズルを扱いたくない、どうしても人との接触が避けられないディーラーなどでの修理を避け、自宅や会社の駐車場でサービスが受けたい、という人々の間でYOSHIの人気は上がり、YOSHIのサービスサブスクリプションを受ける人は20万人となった。

 車の購入はオンラインで、サービスはYOSHIのようなオンデマンドで、となればディーラーの存在意義はなくなってしまう、と言っても過言ではない。ディーラーを持たないテスラが成功しているのを見て、自動車メーカーは販売方法の見直しを考え始め、コロナがそれに拍車をかけたとも言える。

 しかし全米のディーラー件数は2019年末の時点で1万6682軒、年間の売上は1兆ドルを超す。従業員数は110万人、彼らの給与は総額で680億ドル。この巨大な産業構造が消滅すれば、経済的なインパクトは甚大なものとなるだろう。

 ただしテスラ以降の新興EVメーカーはすべてディーラーを通さないダイレクト販売形式を取っており、このままでは価格競争にも影響することになる。電動化という大きな変化に加え、ディーラー網による販売というビジネスモデルまでが崩壊の危機に瀕している既存の大手メーカーは、今後苦渋の決断を強いられることになるかも知れない。

  
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