2024年4月21日(日)

WEDGE REPORT

2021年2月9日

共和党指導部のジレンマ

 こうした状況を受け、下院共和党のマッカーシー院内総務は先月末、議事堂襲撃事件後に距離を置いていたトランプ氏への姿勢を一転、フロリダ州のトランプ氏を訪問して会談。22年の中間選挙で協力し合うことで合意し、関係を修復した。微妙な立場に立っているのが上院のマコネル院内総務だ。

 マコネル氏は南部ジョージア州の上院選挙で、2議席とも民主党に敗れたことをトランプ氏の「不正選挙」の主張が要因になったと見て、同氏との決別を模索中とされる。だが、米メディアなどによると、同氏は大きなジレンマに直面しているようだ。それは、共和党がトランプ氏を受け入れなければ、右派や宗教勢力からの支持を獲得できないし、だからと言って、トランプ氏支持票だけでは限界があり、ホワイトハウスを奪回できない、というものだ。

 マコネル氏は弾劾では良心に従って投票すると友人らに語ったとされるが、実際に同氏が弾劾に賛成するか否かは共和党の今後の方向を見定め、中間選挙の行方を占う上でも重要となるだろう。

  
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