田部康喜のTV読本

2022年1月13日

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田部康喜 (たべ・こうき)

コラムニスト

福島県会津若松市生まれ。幼少時代から大学卒業まで、仙台市で暮らす。朝日新聞記者、朝日ジャーナル編集部員、論説委員などを経て、ソフトバンク広報室長に就任。社内ベンチャーで電子配信会社を設立、取締役会長。2012年春に独立、シンクタンク代表。2015年10月から東日本国際大学客員教授として地域振興政策を研究、同大・地域振興戦略研究所副所長を兼務。

 それでも、整は落ち着いた物腰を崩さない。「アームチェア・ディテクティブ」の歴史に忠実に、質問を繰り返しながら、自らの冤罪を晴らそうとしていく。

今後の〝伏線〟や〝相棒〟の存在も

 取り調べに当たっているのは、警部補の薮鑑造(遠藤憲一)である。刑事一筋の薮は、妻と11歳になる子どもがひき逃げにあって、亡くなった時も張り込みの現場を離れなかったことで警察内では知られている。

 強行犯一係を率いるのは、警部の青砥成昭(筒井道隆)。警視庁捜査1課時代に幼女連続殺人事件の容疑者を逮捕しながらも、無罪となって、「冤罪」の汚名を着て所轄署に勤務している。ドラマはおそらく、この幼女連続殺人事件の犯人の行き着くことが伏線に張られているようにみえる。そのときの整の推理はどのようなものになるか。

 さて、整は、取調官の警部補・薮(遠藤)に尋ねる。

「僕の家の果物ナイフと、コンビニの袋に自分の指紋をついたまま捨てますかね?」

 薮はいう。「犯罪ってものはそういうものだ。タガがはずれるんだ」

 整は、反論する。「可能性がふたつありますね。ひとつは、僕が自分のナイフで刺した。もうひとつは、誰かが僕の部屋から盗んで刺した」

 整は1年前に自分の部屋のカギを落としたことに気づく。そのときは、近所の交番に届いていたのでほとんど覚えていなかった事実だ。

 「アームチェア・ディテクティブ」には、助手あるいは相棒が必要だ。強行一係の巡査・風呂光聖子(ふろみつ・せいこ、伊藤沙莉)と、巡査・池本優人(尾上松也)がそのようだ。風呂光(伊藤)は、整の頼みを受けて、誰が彼の自宅のカギを拾ったかを調べる。

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