2024年7月22日(月)

都市vs地方 

2022年2月1日

九州地方や県内での人口移動は?

 では次に、それぞれの広域地域の中の様子を見てみよう。広域地域すべての図を掲載する紙幅はないため、例として九州・沖縄内の県の間での人口移動の様子を図2に示す。

(出所)住民基本台帳人口移動報告(年報)19年(最終確認日2022年1月25日)より筆者作成 写真を拡大

 この図のそれぞれの棒グラフは各県の転入超過数を転出元の県ごとに色分けして描いている。九州・沖縄の外の都道府県との間の移動はこのグラフからは除外している。これを見ると、九州内の各県から福岡に人口移動が生じて、福岡のみが大幅な転入超過になっていることが分かる。九州内では福岡への一極集中が進んでいるのである。

 さらに細かく、都道府県内を見てみよう。図3は筆者の出身地の大分県内の人口移動の様子をまとめている。市町村の数が多いので、人口5万人を超える市のみ個別に表記し、それ以外を「その他」としてまとめている。

(出所)大分県の人口推計(年報)令和2年版(最終確認日2022年1月25日)より筆者作成 写真を拡大

 ここでも、それぞれの棒グラフは、各市(および、その他)の転入超過数を、転出元ごとに色分けして描いている。これをみると、県庁所在地である大分市が飛びぬけて多くの転入超過を経験しており、大分市への一極集中が進んだことが確認できる。

「地方創生」が据える課題は「東京圏の一極集中」のみ

 これまで見てきたように、一極集中はさまざまなレベルで生じている。しかし、その捉えられ方は異なっており、東京一極集中とそれ以外ではかなり印象が異なる。

 もちろん、東京以外の一極集中も問題視されているのかもしれないが、その耳目の集め方は大きく違う。例えば内閣官房・内閣府総合サイト「地方創生」に掲載されている第2期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」(2020改訂版)についての概要でも、具体的に是正されるべき一極集中としては「東京圏への一極集中」のみが挙げられている。

 東京への一極集中は問題であるが、九州における福岡への一極集中は問題でない理由は何であろうか? また、都道府県内での一極集中は問題にならないのであろうか? 


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