2022年7月6日(水)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2022年3月15日

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 対話と交渉を呼び掛ける際に国連憲章に言及しているが(ウクライナ侵攻は明確な国連憲章違反である)、ささやかな異議の表明かもしれない。ウクライナと中国は友好関係にあり(空母「遼寧」はウクライナから購入した空母「ワリヤーグ」を再生させたものである)、6000人もの中国人が残されているというから、中国にとっては迷惑な事態であろう。

プーチンの蛮行を叱ることはできるのか

 2月25日、習近平はプーチンと電話会談を行ったが、何が目的の会談だったのか判然としない。CGTN(国営TV)や新華社の報道によれば、習近平は「ウクライナ東部の情勢の最近の劇的な変化を指摘して」「中国はウクライナ問題自体のメリットに基づきその立場を決定する」と伝えたことになっている。

 判然とはしないが、ロシアの共犯と見做されたくないという意味かもしれない。いずれにしろ、ウクライナ危機は中国がまっとうな行動をする時もあることを示すチャンスのはずである。今からでも遅くはない。習近平にプーチンの蛮行を叱ることくらい出来ないはずはないと思われる。

 3月5日(日本時間)、ブリンケン米国務長官は、中国の王外相と電話会談し、ロシアのウクライナ侵攻に対し、中国も一致して行動することを促したが、王外相は、NATOの東方拡大のロシアへの影響を考慮すべきだなど、ロシア寄りの発言をしたとされる。ブリンケン長官が、「世界は見ている」と述べたが、今のところ、中国は、世界が欧州に注目している間に、アジアで自らの利益を得ようとしているようである。

  
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