2022年7月7日(木)

Wedge SPECIAL REPORT

2022年4月2日

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角田 仁 (つのだ・ひとし)

千葉工業大学 教授・デジタル人材育成学会 会長

1989年に東京海上火災保険に入社し、国内外の部門で、主にIT戦略の企画業務を担当する。2015年からはIT企画部参与(部長)および東京海上日動システムズ執行役員を歴任。18年に博士号取得後、19年に同社を退職、21年に千葉工業大学社会システム科学部教授に就任。

スキルの継承と更新を

 だが、勝機はある。企業情報システムはこの20年で、国内におけるIT投資の減少により後塵を拝することとなったが、日本企業の社内研修制度など「会社が人材を育てる文化」は健在だ。これは個人でのスキル習得が中心の欧米にはない日本企業の良さであり「仕組み」だ。

 今後はこの仕組みを生かして、デジタル技術の学習や最新プログラム言語の習得といった日本のIT技術者のスキルチェンジ(リスキリング)と、ベンダー企業からユーザー企業への人材シフト(ユーザーシフト)を大規模に実施すべきだろう。その点においても、レガシーシステムの刷新は、当時の技術を継承するとともに、知識技能のアップデートと人材配置の適正化を促すための〝好材料〟にもなりうる。

 トップの旗振りで、社員一丸となって新たな方向へ動けるのが日本企業の強みだ。経営者は目先の実績作りにとらわれず、本質的な課題に向き合うべき時期にある。

 
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 日本型雇用の終焉──。「終身雇用」や「年功序列」が少子高齢化で揺らぎ、働き方改革やコロナ禍でのテレワーク浸透が雇用環境の変化に拍車をかける。わが国の雇用形態はどこに向かうべきか。答えは「人」を生かす人事制度の先にある。安易に〝欧米式〟に飛びつくことなく、われわれ自身の手で日本の新たな人材戦略を描こう。
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Wedge 2022年4月号より
日本型人事の再構築
日本型人事の再構築

日本型雇用の終焉─。「終身雇用」や「年功序列」が少子高齢化で揺らぎ、働き方改革やコロナ禍でのテレワーク浸透が雇用環境の変化に拍車をかける。わが国の雇用形態はどこに向かうべきか。答えは「人」を生かす人事制度の先にある。安易に“欧米式”に飛びつくことなく、われわれ自身の手で日本の新たな人材戦略を描こう。

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