そのためか、今回のアカデミー側の対応にも批判が寄せられている。アカデミーは当初「スミスに即時退場を求めたがスミスが応じなかった」などとしていたが、事実ではないことが発覚。その後突然スミスに厳しい対応を取る、とコメントしたり、と世論に流されて右往左往している印象だ。もしスミスの主演男優賞を取り消せば、それはそれで批判の的になるだろう。
なぜ事前に不適切なジョークへの注意がなされなかったのか?
そもそもリハーサルの段階でこうした不適切なジョークへの注意がなされなかったのか、ロックのアドリブだったのか、など不明な点は多い。スミスへの非難が優勢ではあるが、ロックの言動は決して擁護されるべきものでもない。
いずれにせよ今後最も難しい対応を迫られるのはアカデミー自身だろう。今年の授賞式は昨年よりも視聴率が伸び、明るい話題になっていただけに、より多くの人が納得する裁定を下さない限りアカデミーへの失望感は増すことになるだろう。