戦争当事国の戦時報道は
「戦時宣伝」にほかならない
筆者をふくめ多くの日本人は「戦争反対」を唱えているわけだが、それは核大国ロシアの侵略の前に抵抗を続けるウクライナへの同情を抱きつつの叫びである。マスコミの戦争報道もこうしたウクライナへの連帯を前提としていることをまずは直視するべきだろう。空爆で逃げまどうウクライナの人々を目にしてはロシア軍の残虐性を憎み、ウクライナ軍が侵略者を押し止め戦車を撃破するシーンでは思わず喝采したくなる。
そうした反応がごく自然なものだとすると、情報戦でロシア側にできることが限られていることは自明だろう。ウクライナ側が発信するニュースではそれが被害状況であれ攻勢シーンであれ、私たちの同情や共感に訴えるものになるが、ロシア側の発信するニュースはどれも反発を招く内容になる。つまり、ゼレンスキー大統領にとっては……
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