2023年1月28日(土)

2024年米大統領選挙への道

2022年6月17日

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海野素央 (うんの・もとお)

明治大学教授 心理学博士

明治大学政治経済学部教授。心理学博士。アメリカン大学(ワシントンDC)異文化マネジメント客員研究員(08年~10年、12年~13年)。専門は異文化間コミュニケーション論、異文化マネジメント論。08年と12年米大統領選挙で研究の一環として日本人で初めてオバマ陣営にボランティアの草の根運動員として参加。激戦州南部バージニア州などで4200軒の戸別訪問を実施。10年、14年及び18年中間選挙において米下院外交委員会に所属するコノリー議員の選挙運動に加わる。16年米大統領選挙ではクリントン陣営に入る。中西部オハイオ州、ミシガン州並びに東部ペンシルべニア州など11州で3300軒の戸別訪問を行う。20年民主党大統領候補指名争いではバイデン・サンダース両陣営で戸別訪問を実施。南部サウスカロライナ州などで黒人の多い地域を回る。著書に「オバマ再選の内幕」(同友館)など多数。

焦点はイバンカ

 では「イバンカの乱」はどのような意味を持つのか。

 第1に、前述の通り20年米大統領選挙における選挙不正について、トランプファミリーが一枚岩でなくなったことである。トランプ氏は即座に、イバンカ氏が選挙結果の調査に関与していないという声明を出して火消しに走った。

 第2に、「イバンカ氏対ジュニア氏」の対立構図を生む可能性がある。イバンカ氏は熱狂的なトランプ支持者の支持を失うかもしれない。彼らはこれまでもドナルド・トランプ・ジュニア氏をトランプ氏の後継者としてみてきたが、今後ジュニア氏支持を一層強めていくだろう。

 第3に、下院特別調査委員会はイバンカ氏に焦点を当てるだろう。同委員会はイバンカ・クシュナー両氏に対してヒアリング調査を数時間実施して証言を得ている。今後どのようなタイミングでイバンカ氏の証言を紹介するのかが注目である。

「トランプ起訴」の判断材料

 下院特別調査委員会はトランプ前大統領が連邦議会議事堂乱入事件の計画を事前に知っていたのか、仮に知っていたならいつ知ったのか、誰から知ったのか、計画に「GOサイン」を出したのかについて調査を進めていくだろう。

 トランプ前大統領の乱入事件関与の確固たる証拠が得られれば、米司法省は起訴に踏み切る可能性がある。メリック・ガーランド司法長官は「すべての公開公聴会を観る。検察官も観ている」と語った。公聴会での証言は、民間人となったトランプ氏起訴の判断材料になっていることは確かだ。

  
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