2024年4月21日(日)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2022年9月5日

 米国はロシアとの直接戦闘は全面破壊への道だと固く信じていると思われる。核保有国家間の紛争は、非核保有国家との紛争とは根本的に違う。ウクライナ戦争は、今後ロシアとウクライナ・西側の勝利の按配が微妙で、重要になってくる(ウクライナにとっては100%勝利が必要であり、それは完全に正当であるが、これから力の論理と価値の論理のバランスが難しい)。

ロシアも安易に核攻撃へ進むわけではない

 他方、ロシアの核エスカレーションには十分注意が必要である。そこに追い込まないように、ミアシャイマーの言葉を借りれば、マネージしていく必要がある。しかし、ここでもロシアにブレーキが全くない訳ではない。

 核の使用は国際世論が許さないだろう。その時のロシア非難は今どころではないだろう。このことはいくらプーチンでも心の中のブレーキになっていることを期待したい。

 なお、ミアシャイマーは、「ロシアはウクライナを征服し、それを大ロシアの一部にしようとする意図をもって侵攻した訳ではない」という。しかし、そのようには思えない。当初の意図は、キーウを攻略、ゼレンスキー政権を倒し傀儡政権を樹立、ドニエプル川以東と南部ウクライナを占領、すなわち、ウクライナ分割を考えていたに相違ない。

   
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