2022年9月27日(火)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2022年9月21日

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 イラン側は、繰り返し核兵器の保有を否定しているが、核爆弾製造に必要な量の濃縮ウランを備蓄し、IAEAの調査の中止を要求していることは、イランが核兵器を開発しようとしていることを強く疑わせる。

政権交代懸念の米国への対策は

 他方、共和党は、24年に政権を奪回すれば、核合意が再開していても廃棄すると公約している由だが、極めて党派的、かつ、無責任と言わざるを得ない。トランプ政権以来、「過去に例の無い制裁」をイランに課しているが効果を上げていない以上、後は軍事オプションしか残されない様に思われるが、共和党はイランと戦争を行う覚悟があるのだろうか。

 上記の記事は、このままでは、たとえ核合意が再開しても2年間しか継続出来ないので、合意を永続的とするために、
(1)米国が再度核合意から離脱する場合に米国にペナルティを科す。
(2)米国・イラン間の経済関係を再開し、米国の経済界にイランとの関係を維持するためのインセンティブを持たせる。
(3)イランと敵対するサウジアラビア等との間に対話を通じて信頼醸成、緊張緩和を進める。
と提言するが、いずれも非現実的と言わざるを得ない。

 イランは、既に核爆弾1個を製造に必要な濃縮ウランを備蓄し、半年以内にさらに2個分の備蓄が可能と言われている。恐らく、濃縮ウランから核爆弾を製造するために必要な金属ウラン製造技術を開発しており、起爆装置の研究も行っている可能性がある。他方、イスラエルのF-35戦闘機がイランの領空侵犯を繰り返しているという報道があったが、イランの核問題は、いよいよ土俵際に来ているように思われる。

  
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