成し遂げた「最高のチーム」づくり
「監督の仕事は選手を輝かせること」。栗山は2016年のシーズンで初めて日本シリーズを制し、日本一を達成した直後に出した『「最高のチーム」の作り方』(KKベストセラーズ)の中で、1章をもうけて監督と選手の付き合い方を書いている。
自他ともに「実力最低レベル」でプロの世界に飛び込んだ栗山監督。苦しい状況を、周囲に支えられながら克服し、多くのことを学んできたからこそ指導者としても選手を信頼し、成長させるすべを知っている、ということではないだろうか。
今回のWBCで「侍ジャパン」に招集した選手全員に栗山監督は自筆の手紙を手渡したと報道されている。選手を信頼し、ともに戦うことを手紙に託した栗山監督。テスト生からプロの階段、努力で監督にまで駆け上がり、著書の書名の通り、「最高のチーム」を作り上げた。