このイスラエル・モデルと呼ばれる提案は2月にバイデン大統領とドゥダ大統領の間で取り上げられたとされ、この記事によれば、今や、NATOの主要国間で原則的な同意が得られている模様である。
戦闘が何らかの形で終結することになるにせよ、ウクライナの安全をいかにして確保するかは継続的な課題となるが、西側による軍事支援の継続は不可欠であると同時に、ウクライナの戦場における奮闘振りを見れば非常に有効であることに間違いはない。元より、その有効性は軍事支援の内容に依存し、その内容はNATOの加盟国ごとに異なるものとなるということであろう。
加盟推進派の急先鋒ポーランドも同意
7月のNATO首脳会議ではウクライナの加盟問題が焦点になると予想されるが、加盟問題そのものについて首脳会議の宣言にどう書き込むかという問題があるにせよ、イスラエル・モデルの提案に首脳会議が祝福を表明出来ることとなれば、加盟問題の処理は相当程度容易になろう。ポーランドはウクライナのNATO加盟を推進する急先鋒の諸国の代表格であるが、ポーランドがこの提案に乗っていることも大きい。
上記の記事から推量すれば、NATO首脳会議はイスラエル・モデルの多国間の枠組みに祝福を与え、追って、この枠組みの下で、一連の二国間の協定が結ばれることが想定されているようである。
そして、この構想をウクライナのNATO加盟への接近のプロセスと関連付けることも検討されているらしいが、どのように関連付けることが出来るのかはまだ明らかでない。