2024年6月15日(土)

2024年米大統領選挙への道

2023年9月14日

バイデン陣営の高齢対策

 バイデン大統領は今年11月20日に81歳の誕生日を迎える。仮に再選を果たすと、2期目終了時点で86歳になっている。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの世論調査では、73%が「バイデン大統領は大統領選挙に出馬するのに高齢過ぎる」と考えていることが分かった。

 バイデン陣営は9月8日(日本時間)、バイデン大統領のウクライナの首都キーウ訪問の政治広告を打った。同大統領がキーウを訪問したのは、2月20日である。なぜこのタイミングでキーウ訪問の広告を流す必要があったのか。

 この広告は一見、外交・安全保障問題の広告のように見えるが、実はバイデン大統領の高齢対策である。バイデン大統領の高齢が、すでに主要な争点になっているからである。

 バイデン陣営は広告の中で、バイデン大統領がワシントンを午前4時に出発し、合計約40時間を費やしてキーウ訪問を終えたと説明した。ポーランドから列車で9時間半かけてキーウに入ったことも紹介して、同大統領はスタミナがあるというメッセージを発信した。

 確かにバイデン大統領はキーウ訪問後、主要7カ国首脳会議(G7広島サミット)参加、ハワイマウイ島の山火事と南部フロリダ州のハリケーンの被災地訪問、インドでの20カ国・地域首脳会議(G20サミット)参加、およびベトナム訪問を含めたハードなスケジュールをこなしている。

 バイデン大統領は高齢について米メディアからコメントを求められると、「高齢」と「知恵」を結び付けて議論する。しかし、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの世論調査によれば、「良い仕事をするために経験および知恵が選挙で選ばれた高齢の役職者を助ける」と答えたのは12%に止まり、52%が「高齢は地位が求める仕事をするのを困難にする」と回答した。知恵を高齢者の強みとする同大統領の議論は、効果的ではないようだ。

 では、バイデン陣営は今後、どのような高齢対策をとるのだろうか。

 以前述べたが、仮にジョージア州でのトランプ裁判が生中継されると、米国民はトランプ前大統領が多数の不正行為をしたという印象を持つことは間違いない。同調査では、米国民の57%がトランプ前大統領を「正直ではない」、62%が「分別(社会常識)がない」と捉えている。

 バイデン陣営は鍵を握る無党派層および郊外に住む女性に対して、トランプ前大統領が「不正直で分別がないリーダー」であるという認識を強化すれば、高齢のマイナス要因を相殺できるかもしれない。

   
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