2024年4月20日(土)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年11月1日

 この間、G20はモメンタムを失いました。この40年、米国製造業空洞化の議論が続く中でも、米国製造業の生産高は一貫して世界一だったのであり、BRICs台頭の掛け声が喧しくても、世界における外国直接投資の大半は「先進国」企業によるもの、しかもその大半は米欧相互に向けられたものでした。

 従って当面は、「先進諸国」は世界経済に対して負っている責任を自覚し、G20諸国及びその他の中小国とも対話を続けて行かなければならないでしょう。

 なお、インドについては、来年春の総選挙までは大きな事は決められないでしょう。また、来年にはアフガニスタンから米軍・NATO軍が撤退しますが、そうなると、米国はパキスタンの協力を確保するために、インドとの関係促進を手加減せざるを得ないという状況が出て来るかもしれません。その時、パキスタンは中国との連携を一層強化し、インドは米国との関係強化を求めることになるかもしれません。

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