2024年5月27日(月)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2024年3月11日

 やはり、米国は唯一の戦略的競争相手中国の抑止を考えれば、本来は国防費の抜本的拡充を図る必要がある。換言すれば、それまでは、同盟国・同志国が共通の挑戦中国に対応する「責任」を分担していかなければならない(チャレンジ・シェアリングの時代)。

ウクライナか台湾か、ではない

 次に、台湾併合のインパクトはウクライナ敗北のインパクトに比べ、米国の関与度、自由民主秩序に与える影響、経済的インパクト等の全ての面で相当大きいので、ウクライナが現実の危機であっても、台湾という将来の危機への対応を優先すべき、という指摘にも賛同できる。ただ、一つ欠けているのは、ウクライナの敗北が台湾に関する中国の計算に与える影響に対する評価だ。

 やはり、あからさまな侵略に対して、西側の分断で十分対応できなかったことによりロシアが得をしたと言う結果になった場合、これが中国の意思に与える影響は相当大きいと思われる。だから、ウクライナか台湾かではなく、両方が必要なのだ。

 その意味からも、この論説の最終結論(ウクライナ支援積極派のように中国の脅威がずっと先だと言う賭けはしないが、消極派のようにウクライナを見捨てもしない)には完全に同意する。

   
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