2024年7月26日(金)

BBC News

2024年7月26日

アナ・ファグイ、バーンド・デバスマン・ジュニア BBCニュース(ワシントン)

アメリカのバラク・オバマ元大統領は26日、民主党の大統領候補としてカマラ・ハリス副大統領を支持すると表明した。ジョー・バイデン大統領が21日に大統領選撤退を表明して以来、ほとんどの民主党重鎮がハリス氏支持を明らかにするなか、オバマ氏の動向が注目されていた。

オバマ元大統領と妻ミシェルさんは共同の声明で、「この重大な時が必要とするビジョンと人格と力」をハリス氏が備えていると考えると述べた。

バイデン氏の撤退発表後、ハリス氏は100人以上の民主党有力者と話をしたとされており、その中にオバマ氏も含まれていたという。

バイデン氏の発表を受けてオバマ氏は、バイデン氏の功績と判断をたたえるコメントを出したが、ハリス氏への支持は明示していなかった。

ハリス氏はすでに、大統領候補を選ぶ民主党代議員の過半数から支持を得ているため、8月の党全国大会で候補者として指名されるのは確実な情勢。

オバマ夫妻は26日の声明で、ハリス氏を支持できて「これ以上ないくらい興奮している」として、ハリス氏当選のために 「できる限りのこと 」をすると約束した。

「私たちはバイデン大統領と同じ意見です」と夫妻は述べ、「カマラを選んだ(バイデン氏の)決定は特に優れた判断だった。それを証明するだけの経歴の持ち主だ」と強調した。

オバマ夫妻は、カリフォルニア州司法長官、上院議員、そして副大統領と、経験を積んできたハリス氏の経歴を高く評価した。

「けれどもカマラの強みはその経歴だけではない。この重大な時が必要とするビジョンと人格と力が、彼女にはある」とも夫妻は続けた。

「この選挙に勝ち、アメリカ国民に成果を届けるためにまさに必要なもの、そのものをカマラ・ハリスは備えている。私たちはそう確信している」

「勝敗の影響がかつてないほど大きい現状で、彼女は私たち全員に、希望を抱く理由を与えてくれる」

この声明に合わせて公表された動画では、オバマ夫妻がハリス氏に電話をかけて、支持すると約束した際の、ハリス氏の様子が映っている。

この映像の中で副大統領は、「ミシェル、バラク、本当にありがたいことです」と答えている。

バイデン氏の撤退発表後、ハリス氏はすでに全米各地で選挙活動を展開している。

25日にはテキサス州ヒューストンで、アメリカ教員連盟の会合で演説した。ハリス氏は副大統領として出席したとされているものの、聴衆からは大きな拍手と歓声が上がり、選挙集会のような雰囲気だった。

23日と24日の支持者集会で使った言葉と似た表現で、ハリス氏は共和党の「過激派」や「失敗した」政策を批判した。

「私たちは、半自動式ライフル銃を禁止したい。向こうは、本を禁止したがっている」

共和党のドナルド・トランプ候補は25日、自分の対立候補になったハリス氏を中傷し続け、「うそつきカマラ・ハリスは極左マルクス主義者だ。それどころか、もっとひどい!」と、強調用の大文字を多用しながら、自分のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に投稿した。

トランプ候補はさらに、ハリス氏が民主党候補として確定するまでは、テレビ討論会への参加を確約しないと主張。民主党は「まだ『もっといい人』が出てくるのを待ってる」のだと述べた。

(英語記事 Obamas endorse Kamala Harris for president

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/cp38l28njnko


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