彼女は人間的な言葉遣いで国民に自身をダイナミックで温かくユーモアのある楽観的な人間として紹介したと論説は述べているが、トランプが発する暗く憂鬱なメッセージとは好対照を成したであろう。ハリスのヒラリー・クリントンとの対比も興味深い。
ハリスとウォルズがバイデンとハリスから始まった民主党のアイビーリーグ離れを継続しつつあるという指摘も面白い。トランプとバンスは共にアイビーリーグ出身である。要するに、彼等は庶民が近づき難いエリートではなく近しい存在だとの指摘である。
テレビ討論をどう戦うか
ハリスがウォルズを副大統領候補に選んだのも彼の豊かな庶民性が重要な要因であったであろう。賢明な選択、少なくとも安全な選択だったと思われる。
彼はリベラルということのようであり、党内左派も支持し得る人物である必要はあったであろう。トランプ陣営は彼に過激なリベラルのレッテルを早速貼っているが、ウォルズの経歴や過去の行動に照らして過激とは到底言い得まい。
現在のモメンタムには恐らく天井があるので、勝つためには、政策の中身を語り始める必要がある、とこの論説は指摘している。その通りであろう。
それはテレビ討論もあるので当然準備が必要となる。これからの推移によっては、政策の詳細は避け、雰囲気の戦いを引き続き重視することも有り得る戦略かと思われる。